釜山万博誘致のための広報大使に就任したBTS(2022年7月19日、写真:YONHAP NEWS/アフロ)

(平井 敏晴:韓国・漢陽女子大学助教授)

 韓国の男性グループ「BTS」の地元・韓国での人気は、日本人が思っているほどではない。

 私はそう考えている。もちろん、人気がないと言っているわけではないし、私がこのグループを嫌っているわけでもない。たまに、自分でも気づかないうちにいくつかの楽曲を口ずさんでいて、どちらかといえば好きな方だ。

 とはいえ、日本のネットニュースなどではBTSの人気ぶりについて報じられているが、韓国にいると本当にそこまで人気なのかと思ってしまう。

料金が跳ね上がった釜山のホテル

 たしかに今年(2022年)6月から活動休止に入ったことが話題になり、来る10月に釜山で10万人規模の無料コンサートを開催するということで、さらに注目を集めている。もはや彼らの動向は音楽業界のみならず、韓国社会に大きな影響を与えており、無料コンサート当日の釜山のホテルの料金が跳ね上がった。

 人気アーティストが地方でコンサートを開催すると、その地域の宿泊料が高くなるというのはどこの国でもよくある話だ。しかも活動休止の超人気グループがたった1回だけ開くコンサート。熱狂的な「ARMY(アーミー)」(BTSのファンのこと)が、韓国全土から、そして海外からも大挙して釜山にやって来るのだ。そうなれば、宿泊費が高騰しても仕方ない。だが、今回はさすがに限度を超えていた。