(英フィナンシャル・タイムズ紙 2022年9月15日付)

米共和党上院のリーダー、ミッチ・マコーネル氏にとって頭の痛い日が続く(9月13日撮影、写真:ロイター/アフロ)

 ドナルド・トランプが極右の陰謀論集団Qアノンに送った最新の合図によると、「嵐がやって来る」(編集部注:Qアノンでは、「嵐」はトランプの最終的な勝利を意味する)。

 そういう話を聞いて、共和党上院トップのミッチ・マコネル以上に不愉快な思いをする人はいないだろう。

 共和党が連邦議会で過半数を奪回する可能性が日ごとに小さくなっているからだ。

トランプについての国民投票と化す選挙

 中間選挙は通常、政権与党についての国民投票となり、本来、ジョー・バイデンの民主党にとって悪いニュースであるはずだ。

 だが、歴史はますます役に立たない手引きになっている。今日の米国政治には、「普通」と形容できるものが何もない。

 マコネルが恐れているように、もし今年11月の中間選挙がバイデンではなくトランプについての国民投票に変わりつつあるとするなら、その主たる責任は共和党自身にある。

 上院については特にそうだ。

 主導権奪還に必要になる1議席の純増という共和党の希望を、トランプの推薦を得た候補者の一群が損なっているからだ。

 リバタリアン(自由至上主義者)の億万長者ピーター・ティールも一役買った。

 アリゾナ州の上院議員候補ブレーク・マスターズなど何かと物議を醸す人物を推し、マコネルの仕事を一段と難しいものにしている。

 ほんの数週間前まで、11月には共和党が当然圧勝すると思われていた。それ以降、3つの変化があった。