2020年2月7日、韓国で開催された統一教会の合同結婚式の様子(写真:UPI/アフロ)

(作家・ジャーナリスト:青沼 陽一郎)

 安倍晋三元首相の襲撃事件をきっかけに、いまさらながらに統一教会(現・世界平和統一家庭連合)の「反社会性」や、政治家との関係を糾弾する報道が相次ぐ。

 テレビでは朝や昼のいわゆるワイドショーと呼ばれる情報番組が積極的で、それこそ30年も前から統一教会を追及してきた有田芳生氏や、いわゆるカルト宗教の問題に取り組む紀藤正樹弁護士などが出演して、統一教会を解説してみせる。政治家との関係が明らかになると、ここぞとばかりにその政治家を大きく取り上げて問題視する。

テレビ朝日のサイトに登場していた統一教会の広告

 だが、私に言わせれば、よくそんな報道ができたものだ、と首を傾げたくなるところがある。むしろ不愉快になる。

 その理由が、以下に示す画像にある。

「テレ朝news」に表示された統一教会の広告
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 これは、テレビ朝日のニュースサイトをファイル保存したものだ。日付は2年前の2020年2月5日。ニュースの配信日時から確認できる。ちょうど新型コロナウイルスが日本にも上陸。感染者が多発したクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」が横浜港に着岸したことが大きく報じられていた時期だ。

 私が指摘したいのは、このニュースサイト画面の上と右側に表示されている広告だ。

『文鮮明先生聖誕100周年』

『真の父母聖誕100周年記念』

 などと大きく記載があり、どちらも同じ写真が使われている。