世界の物価高騰で日本の食料品も値上げが相次いでいる(写真:吉原秀樹/アフロ)

物価の上昇が話題になっています。「インフレに備えて資産運用しましょう!」と金融機関の営業担当者のセールストークが聞こえてきそうです。これはたしかに間違ってはいません。しかし注意すべき点は、資産運用にもいろいろな方法があり、全てがインフレ対策になるわけではないという点です。今回の記事では、日本で暮らすうえでのインフレ対策について解説します。

(小松原 和仁:ウェルスナビ)

投資セミナーでも為替に強い関心

 1998年以来、約24年ぶりの水準となる円安に加え、世界的な物価上昇により、日本では2022年5月の消費者物価指数が、前年同月比で2.5%上昇しました。

 インフレとはモノの値段が上がり続ける状態のことですが、言い換えると「お金の価値が下がる」ことです。適度なインフレは経済にとっては良いとされますが、行き過ぎると大変なことになります。

 最近では財政破綻したスリランカでハイパーインフレが起こり、同国の通貨、スリランカルピーは暴落し、社会は大混乱しています。先進国でもインフレは深刻で、米国でも6月の消費者物価指数が前年同月比で9.1%プラスと、40年半ぶりの上昇率を記録しました。

 私は大学卒業後、証券会社や生命保険会社、信託銀行で教育・研修や資産のコンサルティング業務に従事しました。現在は、個人向け資産運用会社のウェルスナビで資産運用セミナーの講師を務めており、多くの投資家の質問にも答えています。

 最近の講演では為替に関する質問が増えています。

「円高になるまで投資は控えた方がいいのですか?」
「円安はまだまだ進むのでしょうか?」
「為替変動が大きいので、今は何もしない方がいいのではないですか?」