(英フィナンシャル・タイムズ紙 2022年7月15日付)

米国で消費者物価上昇を最も身近に感じるのがガソリン価格の上昇だ(7月13日、写真:AP/アフロ)

 7月半ば、目の玉が飛び出るような経済指標がまた明らかになった。

 インフレを例に取ってみよう。米国で13日に発表された6月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比で9.1%上昇し、1981年以来の上昇率を記録した。

 驚くまでもなく、これにより金利が今後さらに急上昇するとの見方が強まった。

 そして金利上昇観測を受け、国際通貨基金(IMF)などの機関が米国その他の国々の経済成長率予想を下方修正している。

低金利時代に見過ごされてきた問題

 だが、投資家やエコノミストは景気後退を懸念しているものの、それに関連して考えるべき別の問題がある。

 高インフレと金利上昇は世界で膨らむ一方の債務残高にどのような影響を与えるのか、という問題だ。

 過去10年間、ごく一部の時期を除いて、識者はこの債務問題を無視することが多かった。

 数十年にわたって金利とインフレ率が低下し続けたために、債務の元利返済負担が低位にとどまるか、または減少していたからだ。

 だが、13日発表の指標は、環境が変わったことを浮き彫りにしている。債務のデータも、インフレ率と同じくらい目の玉が飛び出るものになっている。

 大手金融機関JPモルガンが国際金融協会(IIF)の統計を分析して先日まとめたリポートが、この問題を詳しく論じている。