(英フィナンシャル・タイムズ紙 2022年7月8日付)

次は誰がダウニング街10番地の住人になるのだろうか(7月7日撮影、写真:ロイター/アフロ)

 6月末に終わった主要7カ国(G7)と北大西洋条約機構(NATO)の首脳会議が、英国の指導者としてのボリス・ジョンソンの最後の晴れ舞台となった。

 西側同盟国の首脳が次に集まる時には、また別の英国首相を相手にすることになる。2016年以来、4人目だ。

 あるいは、もしジョンソン氏とその「恒久的」な後継者の間に暫定首相が入ったとしたら、5人目になるかもしれない。

 または、今から来年夏にかけて総選挙があったら6人目になる可能性もある。

サミットで「今の首相は誰でしたっけ?」

 国際的なサミットに到着する英政府関係者は、伝統的にはイタリア人を悩ませてきたような半ば真面目な質問に応じなければならない。

 確認ですけど、今の首相は誰でしたっけ。今回の首相は多少良いのか、それとも面倒な人か。どれくらい持つと思うか――といった問いかけだ。

 ほかの面で強く、自信があるように見えれば、国はこの種の国内情勢の不安を釈明できる。日本は経済が急成長していた1980年代に首相が7人も入れ替わった。

 だが、ジョンソンの英国は、危険な時代にあって問題を抱えた国だ。

 英国のインフレ率はG7で最も高く、国際通貨基金(IMF)によると、来年予想される経済成長はG7で最も低くなる。

 大半の外国観測筋にとっては、これらすべての問題の根っこは明白だ。

 欧州連合(EU)離脱を決めた2016年の国民投票が英国政治を不安定にし、経済に深刻なダメージを与え、欧州の同盟国との貿易・外交関係を破綻させたのだ。