金融機関のDXのケーススタディとして、まず経済産業省と東京証券取引所が今月発表した「DX銘柄2022」で銀行業から唯一選ばれた「ふくおかフィナンシャルグループ」(以降、ふくおかFG)を取り上げたい。

 DX銘柄2022では、国内初のデジタルバンク「みんなの銀行」(2021年サービス開始)が、顧客の銀行体験を変革していることが評価されている。評価項目としては、「デジタル技術」と「成果と成果指標の共有」の項目が他の金融機関よりも秀でていることが、レーダーチャートで表されている。

 これまでも、ふくおかFG は先進的な金融サービスを提供してきたが、2019年に「みんなの銀行設立準備株式会社」を設立する際に、“2wayアプローチ”(両利きの経営)を採用することを宣言している。

 既存ビジネス(As Is)におけるサービスの高度化を着実に遂行しながらも、将来の銀行像の追求を同時に推進していく姿勢を明示。みんなの銀行は、将来像(To Be)からのバックキャスティングで、時代を先行する狙いで開発された。なお、九州に根差した地域金融機関という既存事業の面でも、デジタル技術を活用した業務改革や営業改革などで成果を上げている。