ネットカジノのイメージ写真(本文のカジノサイトとは関係ありません)

 ニュースで連日取り上げられている、山口県阿武町から新型コロナウイルス対策関連の給付金4630万円を誤って振り込まれた男。「返せない」とされていたお金は、海外を拠点とするネットカジノ数社で使われていた疑いが浮上した。一般にはあまり馴染みのないネットカジノだが、日本国内からのサイトアクセスも増えているという。過去に興味本位でネットカジノにはまり、大金を費やしてしまったという30代OLの体験談を聞くことができた。以下、彼女から聞いた生々しい話をそのままお伝えする。

紹介サイトで謳われていたネットカジノの魅力

 阿武町のニュースを耳にしたとき、私の脳裏には2年前の苦い記憶が蘇った。

 2019年の年末、その年は帰省する予定もなかったため、年末年始をどう過ごそうか考えていた。そんなときに、ふと海外のネットカジノを紹介するサイトを目にしたことが悪夢の始まりだった。

 紹介サイトでは数社のネットカジノを「国や政府がライセンスを発行している」、「第三者機関が公平性を公表している」などと紹介していた。当初は胡散臭いなと感じていたものの、勝ったお金は自分の銀行口座に出金できるという一文を見て俄然やる気が出てしまった。年末年始に家に居ながらにして空いた時間で楽しく稼げる可能性に魅かれ、試しにやってみることにした。

 まずは、どのネットカジノで勝負するかを選ぶ。比較サイトで検討し、国内で人気があり、マルタ共和国のネットカジノ運営ラインセンスを取得していて信頼できそうという点からA社を選ぶことにした。

 クレジットカード決済で入金。入金する金額は自分で決めることができ、決済代行業者を経由して手数料を支払い入金する。最初に入金したのは100ドルで、当時のレート換算で手数料も含めると1万1500円程度。決済をすると数十分程度で反映されたように記憶している。現在では、銀行振り込みや仮想通貨、電子決済なども利用できるようだ。