(英フィナンシャル・タイムズ紙 2022年3月15日付)

北京五輪開会式に合わせて開催された中露首脳会談(2月4日、写真:新華社/アフロ)

 ロシアがウクライナに侵攻する直前、ウラジーミル・プーチンが中国国家主席の習近平と会談した。その後まもなく、中ロ両国は「限界のない」パートナーシップを発表した。

 ロシア政府が中国政府に軍事支援を要請したと報じられた今、中ロ協力に本当に限界がないのかどうかが今後数日で明らかになるかもしれない。

 もし習近平が要請に応じれば、中国は事実上、ウクライナを支援している米国や北大西洋条約機構(NATO)加盟国との代理戦争に突入することになる。

 その決断は、過去40年間にわたる中国の驚異的な台頭の原動力となってきたグローバル化された経済体制の終わりを告げるかもしれない。

 ロシアと中国はともに米国の世界的な力に激しい敵意を抱いているが、米国とのライバル関係に対して大きく異なるアプローチを取ってきた。

 中国は世界の勢力バランスを変えるかもしれない自国の経済力に頼り、「長期戦」に臨む余裕がある。

 だが、経済的な立場が弱いロシアは、ウクライナで武力に訴える賭けに出た。

プーチンの賭け

 プーチンの賭けが今、中国の長期戦を脅かしている。

 中国の政策立案者は、米国との関係がいずれ破綻することを想定していたかもしれないが、ロシアのおかげで、中国は今、著しく加速された時間軸で西側と対峙することになる。

 中国がもしロシアが西側の制裁を迂回することに手を貸せば、2次的制裁の標的になる公算が高い。

 この点については国家安全保障担当の米大統領補佐官ジェイク・サリバンが今週、中国外交トップの楊潔篪との会談で指摘するはずだ(編集部注:会談は14日、伊ローマで開かれた)。

 ロシア軍に武器を供給すれば、西側による対中制裁、消費者のボイコット、企業の撤退を求める声が噴出するだろう。