(英フィナンシャル・タイムズ紙 2022年2月14日付)

インドは「世界一の経済成長を遂げる大国」と胸を張るが・・・(写真はムンバイ)

 世界経済の成長の猛スパートが、息が上がるような見出しを生み出している。

 インドは「世界一の急成長を遂げる経済大国」になるペースに乗っており、フランスは「52年ぶりの高度成長」を遂げている。

 米国のジョー・バイデン大統領は、米国経済が20年ぶりに「中国より速い」ペースで成長し、「ついに21世紀の米国経済を築いている」証拠として直近の四半期の経済成長を挙げた。

 悲しいかな、2021年がこれほど好調に見えたのはひとえに、あまりに多くの経済国が前年に急激に縮小したためだ。

 この一時的な急回復は21世紀について何も物語らない。

 問題は、パンデミックの収束後、ひとたび前年比のベース効果が薄れ、景気刺激策が後退した時に、各国経済がどれくらい速く成長できるか、だ。

 人口動態と生産性のトレンドは、世界経済が2020年代に、2010年代よりも鈍いペースで成長する可能性が高いことを示唆している。

高度成長に沸いた戦後の奇跡

 短い歴史を振り返れば、なぜかが分かる。

 第2次世界大戦後、ベビーブームによって世界の人口増加率が2倍近く上昇し、過去最高の2%を記録した。

 生産性の伸びは、新規技術と膨大な投資ブームの追い風を受けて従来の3倍の2%前後に達した。

 労働者が増え、一人ひとりがより多く生産することから、世界の国内総生産(GDP)の伸び率も2倍に拡大し、4%に迫る前代未聞のレベルに達した。