(英フィナンシャル・タイムズ電子版 2022年1月31日付)

首相官邸を出るボリス・ジョンソン首相(1月31日、写真:AP/アフロ)

 英国のボリス・ジョンソン首相は1月31日、窮地を脱した男のような雰囲気を漂わせながら下院の議場に入った。

 立ち去った頃には、仲間の議員たちは、首相がまたしても墓穴を掘ったのではないかと思っていた。

 ダウニング街(首相官邸)で開かれたロックダウン(都市封鎖)破りのパーティーを調査した「スー・グレイ報告書」は公表が大幅に遅れ、ロンドン警視庁が遅まきながら捜査を行う間、微妙な情報をすべて除外するよう要求した後、期待外れの結果に終わるかに見えた。

 ところが、この情報がなくても、グレイ内閣府事務次官が出した一般的な結論は十分に悪い内容だった。

 いわく、ロックダウンの規則違反は「正当化するのが困難」で、リーダーシップと判断の全般的な過失を表していた。

 刈り込まれた報告書は、調査対象となった8日間の日付の計12件のイベントをリストアップした。

 そのうち1件はジョンソン氏の私邸でのパーティーだった。警察は様々なイベントで撮影された300枚以上の写真を調べている。

謝罪するや否や責任転嫁

 ジョンソン氏の防衛戦略は明白だった。

 報告書を受け入れて謝罪しながら、構造的な欠陥に注意をそらし、ダウニング街の運営方法の改革によって問題に対処すると約束する。

 同氏は今後数日で、お酒も入らない真面目なプロフェッショナリズムへの誓いのしるしとして、政府高官や顧問、場合によっては院内幹事長も更迭すると見られている。