韓国の出版・書店業界を救った日本の漫画(写真:Lee Jae-Won/アフロ)

(金 愛:フリージャーナリスト)

 日本や世界で話題となっているアニメ「呪術廻戦」初の映画「劇場版 呪術廻戦 0」が2月に韓国で公開されることが決まった。反日不買運動の余波が残っていた韓国で大成功を収めたアニメ映画「鬼滅の刃」に続き、多くの人々が「劇場版 呪術廻戦 0」の公開を心待ちにしている。

 いまや韓国メディアで「ノージャパン」を目にすることはない。若い韓国人は日本のアニメを楽しんでいる。

ノー・ジャパンを終息させた日本漫画

 2020年に「呪術廻戦」がテレビアニメ化されると、韓国でもアニメ専門放送局のアニプラスと動画配信サービスのワッチャが放映して人気を集めた。「劇場版 呪術廻戦 0」についても、「ドラえもん」やスタジオジブリの作品など、日本のアニメを輸入している韓国・大元メディアが放映権の取得に名乗りをあげた。

「劇場版 呪術廻戦 0」の公開を前に、韓国ファンの期待は高まる一方だ。

「呪術廻戦シリーズ」を読み漁ったという30代の男性Aさんは、「内容を知らない友達と一緒に映画館に行く。この面白い漫画を一人でも多くの人に見てほしい」と話している。

 日本における「劇場版 呪術廻戦 0」の興行収益と観客動員をリアルタイムでオンライン掲示板に投稿しているBさんも、「韓国公開を控えた今、『劇場版 呪術廻戦 0』の成功を祈っている。反日を離れ、私が愛する呪術廻戦の興行が日本だけでなく、韓国でも大成功することを願っている」と続けた。