(英フィナンシャル・タイムズ紙 2021年12月21日付)

今年1月6日起きた事件は米国の未来を暗示しているのだろうか・・・(写真:ロイター/アフロ)

 グレッグ・トレバートン氏はかつて米国の「予測担当長官」だった。

 国家情報会議(NIC)議長として、政府が4年に1度発行する報告書「グローバル・トレンド」の編集を監督した。

 2017年版の報告書では米国自身の弱点を慎重に認め、「格差の拡大」と「著しい政治の二極化」を指摘した。

 だが、報告書全体の結論は、米国の「多様性を受け入れる理想は今も、決定的に重要な強みだ」という楽観的なものだった。

赤い米国と青い英国の分裂

 それから4年経った今、学者に転じたトレバートン氏は劇的なほど悲観的な見方をするようになっている。

 カレン・トレバートン氏との連名で先日発表した寄稿には、「Civil War is Coming(内戦が始まる)」との見出しがついている。

 これによると、赤い米国(共和党支持者が優勢な州)と青い米国(民主党支持者が優勢な州)との分断は著しく深まっており、何らかの形での分離が避けられない。

「今よりもずっと緩やかな連邦」になる平和的な分断になるかもしれない。だが、暴力的なものにもなり得るという。

 そのうえでトレバートン夫妻は、「共和党支持者は民主党支持者に比べ、銃を所持している割合が2倍以上大きい」との不吉な指摘を記している。

 もしこれが単なる例外的な見解だったら、大した重みはないのかもしれない。だが、米国ではほかの傑出したアナリストたちも、同じように陰鬱な結論に至りつつある。