韓国与党の大統領候補に選出された李在明氏。「反日」で知られる(写真:AP/アフロ)

(ファンドビルダー:韓国コラムニスト)

【前編】韓国警察庁長官の竹島上陸の背景にある「小中華思想」の呪縛(https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/67826)から読む

 ソウルの西大門付近に、慕華楼(1407~1429)というものがあった。中国からの使節が来る時、朝鮮の皇太子をはじめとする高位層が、中国からの使節をうやうやしく出迎える場所であった。中国を懐かしがるという意味の「慕華」という言葉を名前にした場所である。以後、慕華楼は増築され、慕華館(1429~1896)となった。

 そして、慕華館の前には、迎恩門(1539~1896)というものが建てられた。中国の使節を迎える門だった。中国からの恩恵を嬉しく受け入れるという意味の「迎恩」という言葉が名前に使われている。

 このように、徹底して中国の属国だった朝鮮は、日本のおかげで、初めて中国の支配から抜け出すことになった。日清戦争(1894~1895)に伴う下関条約の第1条は、以下のように書かれている。

 第1条 清国は、朝鮮国が完全無欠なる独立自主の国であることを確認し、独立自主を損害するような朝鮮国から清国に対する貢・献上・典礼等は、永遠に廃止する。

 うんざりする中国の支配から抜け出したのを記念して、徐載弼(1864~1951)などの開化派は恥辱的な場所である迎恩門を撤去し、その場に「独立門」を建てた。同時に、慕華館を廃止し、独立館という名前に変更した。そして、「漢城」という恥辱的な首都名称も、1910年から「京城」に変わることになった。

 英国は、インドを植民地支配しながらインド人数十万人を虐殺した。英国はインドを略奪の対象とし、インドの近代化に寄与したことはほとんどない。それでも、今日のインド人の大部分は親英的態度を示す。

 米国は日本と戦争をした。互いに殺し合う敵同士だったが、今日の米国は、日本と非常に親しくしている。過去に日本と戦争をした中国でさえ、韓国のような病的な反日はしない。韓国と同じ経験をした台湾が、親日的な態度を見せているという点も考えると、どう見ても今日の韓国の反日は非常識である。

 小中華思想は、中国に仕える者であることを自認し、中国が世界の中心であり、中国から遠く離れたところは野蛮だと信じることだ。したがって、小中華思想に陥れば、中国に仕える者という自負心とともに、中国からその資格を得ることができない他国に対して、蔑視的な態度を示すようになる。

 今日の韓国が見せる日本に対する根拠のない優越感は、このような小中華思想ために発生するものだ。

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