(英フィナンシャル・タイムズ紙 2021年9月13日付)

ポーランドの首都ワルシャワ

 ソビエト連邦の崩壊後に新たな民主主義国のゆりかごと称えられた東欧が今、復古的なポピュリズムの孵化器として批判されている。

 特にポーランドとハンガリーについては、その批判が顕著だ。だが、政治的な後退は、東欧の経済的進歩をなおさら興味深いものにするだけだ。

 どんな国も、貧困から抜け出し、富へのぼり詰めるのは珍しい。

 国際通貨基金(IMF)は世界195カ国・地域を追跡しており、そのうち「先進的(advanced)」と見なすのは39カ国・地域だけだ。

 第2次世界大戦の終結以降、後進から卒業して先進クラスの仲間入りを果たしたのは18カ国・地域にとどまり、地域的なクラスターとして現れる傾向がある。

 最初がギリシャやポルトガルを含む南欧で、その後、韓国と台湾を筆頭に東アジアが続いた。そして今、ホットスポットになっているのが東欧だ。

先進国予備軍が続々

 先進クラスに到達した直近10カ国・地域のうち4つは、米領プエルトリコやサンマリノ共和国などのミニ国家か領土だ。

 残りは東欧の元共産主義国で、チェコ共和国、スロバキア共和国、リトアニア、ラトビア、エストニア、スロベニアの6カ国だ。

 大規模な経済国(国内総生産=GDP=で世界上位25位に入る国)で最後に先進国になったのは韓国で、1997年に仲間入りを果たした。次の国は恐らく東欧から出てくるだろう。

 IMFの「先進的」の定義には、国の機関の質やその他の主観的要因が含まれているものの、先進国・地域の共通項は1人当たりの所得が1万7000ドルを上回ることだ。