(英フィナンシャル・タイムズ紙 2021年8月31日付)

中国の発展にブレーキがかかろうとしている(写真は上海)

 中国の指導者である習近平国家主席が経済の現実と衝突した。

 民間企業に対する習氏の統制強化は、経済にとって大きな重荷になってきた。最も無防備なセクターは不動産、特に住宅だ。

 中国は過去20年間、長い不動産ブームを謳歌してきたが、それが今、終わりを迎えようとしている。

 中国最大の不動産デベロッパー、恒大集団は過剰債務を抱え、デフォルト(債務不履行)の瀬戸際に立たされている。これは暴落を引き起こしかねない。

陰に陽に統制を強化

 根底にある原因は、中国の出生率が統計値が示す水準より大幅に低いことだ。

 公式に報告されている数字は、国の人口をかなり過大評価している。習氏はこの人口動態を引き継いだが、人口減少の流れを変えようとする取り組みが問題を悪化させた。

 中国の中流家庭が2人目の子供を持とうとしない理由の一つは、親としては、子供の未来が明るいことを確実にしたいからだ。

 その結果、米国の投資家が支援する中国企業が牛耳る大規模な教育産業が育った。

 こうした営利目的の学習塾運営会社は最近、中国での活動を禁止され、これがニューヨーク市場に上場している中国企業やペーパーカンパニーの株価急落の重要な要因になった。

 中国政府による統制強化はリアルだ。