※本コンテンツは、2021年5月25日に開催されたJBpress主催「第1回 経営企画イノベーション」の特別講演Ⅰ「デジタルとボーダーレス時代の経営企画」の内容を採録したものです。

「ビジネスに革新を」、使命を込めた新社名に変更

 当社は2021年3月31日で米ゼロックス社との技術契約が終了したことで、2021年4月に富士ゼロックスから「富士フイルムビジネスイノベーション」に社名変更しました。それに伴い、新たな事業理念も制定しました。社名にある「イノベーション」がわれわれの使命であり、常に変化に先駆けビジネスに革新を起こし続けることを目指します。

経営企画業務の範囲は多岐に渡り、関係者とのコミュニケーションが重要

 経営企画に期待される役割は、経営戦略や計画だけでなく、財務/FP&A、グループ経営/ガバナンス、M&A/新規事業、市場調査や全社横断プロジェクト推進など多岐に渡ります。

 中心的業務である「経営計画」は、大きくは「経営方針(ビジョン)・中期経営計画・単年度計画」の三部で構成されるかと思います。経営方針により全社の目指すビジョンとそこに至る経営目標および方針を示します。中期計画では経営目標達成に向けた事業/機能別戦略を策定すると共に、各組織単位のベクトルを整合させます。これをもとに、年度の経営指針や重点目標を策定し実行計画を編成することで、確実にアクションに結びつけます。

 経営企画の活動にあたっての肝は「コミュニケーション」です。経営企画部門は社内での伝達・調整に深く関与します。経営トップの意向を伝達したり、逆に経営トップへ上申したりすることも求められます。コーポレートスタッフ部門・各事業/機能組織との連携も不可欠です。

 相手がどのような前提に立って何を考えているのかを踏まえた上で、計画や経営企画の考えを伝えることが大事です。