(英フィナンシャル・タイムズ紙 2021年7月30日付)

米共和党はトランプ党と改名した方がいいかもしれない

 ドナルド・トランプ氏が生きている限り、2024年の大統領選挙には同氏が再出馬する公算が大きい。

 このことが明確になったのは、本人の野心に変化があったからではなく(トランプ氏はもう、破綻を防ぐこと以外は、自分の会社のことなど気にかけていない)、共和党員がこぞってシーザー主義(疑似民主的な独裁)を支持するようになったからだ。

 共和党は党全体として今、トランプ氏の言うことが何であろうと正しいと見なしている。たとえその内容が朝食の前と後とで違っていても、だ。

 共和党が決定的にトランプ氏の党になったことが明らかになったのは、今年1月6日の連邦議会襲撃事件について開催された7月27日の公聴会でのことだった。

 あの事件から共和党があっという間に変貌を遂げたことは、まさに強調に値する。

議会襲撃への態度が一変

 共和党の指導者たちは1月、ジョー・バイデン候補の勝利承認に待ったをかけること、そしてその手続きを執り行っているマイク・ペンス副大統領などに危害を加えることを意図した暴動を非難した。

 そこで示された不快感は、とても演技には見えなかった。

 ところがそれから2週間も経たないうちに彼らは見解を変え、米国は寝た子を起こすようなことをすべきではない、なんと言ってもトランプ氏はもう大統領ではないのだからと言い始めた。

 最も目にあまる連中については法の裁きを受けさせればいいと述べた。

 次に、一足飛びに陰謀論をあおるようになった。

 議会を襲撃した連中のなかにはブラック・ライブズ・マター(BLM)のような左派グループが米連邦捜査局(FBI)の力を借りて紛れ込んでいた、共和党の名を汚すのが狙いだった、などという陰謀論だ。