韓国・京畿道の李在明(イ・ジェミョン)知事(2020年12月16日、写真:ロイター/アフロ)

(平井 敏晴:韓国・漢陽女子大学助教授)

 李在明(イ・ジェミョン)京畿道知事の発言が気になって仕方がない。

 ともかく、メディアへの露出の仕方がうまい。いつ誰がそう呼んだのかは知らないし、本人が納得しているのかもわからないが、「韓国のトランプ」と呼ばれるのもわかる気がする。

 李知事といえば、現在の与党「共に民主党」で次期大統領として最も有力な人物である。政策的には文在寅(ムン・ジェイン)大統領とは一線を画すため、現政権の失政の影響は受けにくく、その意味でも支持は安定している。

 李知事の対抗馬と目されるのが、検事総長時代に曺国元法務部長官の任命をめぐって文政権と対立して一気にその名が知れた尹錫悦(ユン・ソギョル)氏である。ちなみに尹氏は今のところ政党には属していないが、中道~保守派の支持を受けていると言われ、近い将来、野党で保守政党の「国民の力」に入党するかもしれないともっぱらの噂だ。