英のビーチに設置された氷の像(写真:ロイター/アフロ)

 過去10年で再生可能エネルギーに向かう世界の趨勢を読み誤った日本。その背景にあるのは、海外の情報が耳に入らず、ガラパゴス化した経営者の存在が大きい。日本以外にアンテナを張っている経営者が少なく、海外拠点から現地の情報が上がって来ても、経営陣の耳に入る過程で消えていく。海外の情報を徹底的に見ず、情勢を見誤った第2次大戦時の政府と同じ構図だ。

 グローバル企業の動向を動かす年金マネーと保険会社の存在、その裏側にいる勤労者、環境負荷の低減と経済成長を両立させる社会の実現について、さらには中国の持続可能性や資本主義の未来について──。「元気を出せニッポン!チャンネル」では、ESG投資や気候変動問題に詳しいニューラルの夫馬賢治CEO(代表取締役)とともに、これから訪れる「新しい世界」を論じる。

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●夫馬賢治氏のプロフィール

株式会社ニューラル代表取締役CEO。2013年のニューラルを創業後、サステナビリティ経営・ESG投資アドバイザリーを手がける。ニュースサイト「Sustainable Japan」編集長。政府の有識者委員会や国際会議での委員を歴任。著書に『データでわかる 2030年 地球のすがた』(日本経済新聞出版)、『ESG思考』(講談社+α新書)、『超入門カーボンニュートラル』がある。