米国はUFOの正体探しに本気だ

興味本位ではなく、その正体を掴め

 米史上初の黒人国防長官、ロイド・オースチン氏と女性初の国家情報長官、アヴリル・ヘインズ氏が連名で、近く未確認飛行物体(UFO)に関するタスクフォースの調査報告を米議会に提出する。同時に公表される。

 これは、2020年8月、ドナルド・トランプ前政権下で設置された「未確認航空現象タスクフォース」(Unidentified Aerial Phenomena Task Force=UNPTF)が10か月かけて、過去20年間に記録された120件以上の「UFO事件」を分析した結果報告だ。

 これまでに米海軍機パイロットたちが何度も目のあたりにした現象は何だったのか。

 その正体は何か。既知の人工物体(不審な外国機)か、遠方のサーチライトや天体、雲、鳥などの自然物なのか。

 あるいは宇宙人の乗っている「エイリアン・クラフト」か!

 これまで空想小説やドラマで描かれてきた全人類が知りたがっているナゾだ。

 米国防総省と情報機関が9年ぶりに全力を挙げて取り組んだ「娯楽ではなく、大真面目なプロジェクト」(Serious Project)である。

 米議会が国防総省・情報機関関連歳出権限法案に「UFO調査・分析」条項を付け、期限付きでその提出を求めていた。

 提案者の一人、マルコ・ルビオ上院議員(共和、フロリダ州選出)は、「UFOというと、皆ニヤリとするが、この根本的な疑問についてほったらかしておいてはならない」と警鐘を鳴らしていた。

 その報告書の内容をニューヨーク・タイムズがスクープした。それによると、結論は以下の通りだ。