ミュンヘンの夜景

 先週の連載で、新学期から東京大学でアートの授業が始まること、私はこの大学では珍獣の類に属する職業芸術屋として、ソーシャルな環境でも可能な批評家などの手が届かない種類の実習を学生たちに提供準備していることをお話しました。

 例えば先週、こういう動画「Polylogue20210225-YouTube」(https://www.youtube.com/watch?v=7R7dWc546sc&feature=youtu.be)を無音の状態でリンクしましたが、週末に音楽を付けました。

 こっちが音のある方で「哲学熟議タイトル2028-YouTube」(https://www.youtube.com/watch?v=IdoC5AXFa8E&feature=youtu.be)です。

 私のNHKニュースとか「芸術劇場」テーマなど、テレビの音楽がオンエアされていたのは2001年頃までなので、久しぶりになります。

 これからは毎週のように出していこうと思います。

 商用の音楽はギャラが出なければ書かないというそれだけのことでしたが、東大生共に現場クリエーターの手仕事をみせてやるのも一興かといった意味合いが半分あります。

 残りは、以下に記す「ソーシャル・ディスタンシング」の中で、音楽家はいかに抗って立ち向かって行くことができるかという一つの挑戦です。

 この連載読者の皆さんは、私の書く記事に親しんでくださっていますが、40歳を過ぎるまでは、私はこうした原稿を書くことはなく、極めて石頭の現場職人、<生涯一音楽人>と思い定めた音楽の職工でした。

 自分の畑では非常にうるさい頑固親父の素で、遠隔化した哲学熟議では、譜面を書くこと、古典から新作まで演奏すること、その途中にある楽曲の解釈や再構成も、実際に古典の小品を別の楽器で再現したりすることで、具体的にお目にかけていく念頭です。

 ビジネス展開は米国や中国など海外中心ですので、日本語のこうしたものはCM程度、フリーで公開しているゆえんです。

 実はまだ編集が終わり切っていません。日曜早朝午前4時までかかって、私自身で繋げましたが、寝ないと翌日演奏できないので、タイムアップとしたものです。

 昨今の学生さんは、実に気持ちよく、時間とともにすべてを放り出して消えてしまいますが、まことに教育のサービス産業化が効果著しいというべきでしょう。

 2月28日の「哲學熟議」は、上の暫定版で当日告知を行いました。以下でも来週 3月9日(火曜日)に行う3.11から10年「哲学熟議」の予告を記したいと思います。

 哲樂熟戯18「福島第一原発事故と新型コロナウイルス・パンデミック」・・・災厄に立ち向かう哲学(https://mitsishikawa.wixsite.com/musicmanufacture/18

キーノート:一ノ瀬正樹・武蔵野大学教授(東京大学名誉教授)、北川達夫・星槎大学教授(元外務省・在ヘルシンキ・タリン日本大使館)

 ご興味の方は、上のリンクにあります通り、必要事項を記したメールを申し込みアドレス(gakugeifu@yahoo.co.jp)宛に必ず「3月9日 哲学熟議18 参加希望」としてお申込みください。

 抽選などのプロセスを経るかもしれませんが、ご参加いただける場合ZOOMアドレスと整理番号をお送りします。

 本稿で、ここで扱う内容に触れすぎると「番宣」じみてしまいますので、これは別の機会に譲り、こうした哲学的、倫理的な取り組みの結果として、具体的に進めている国際協力プロジェクトと、その狙い、背景などについて、ご紹介したいと思います。