(英フィナンシャル・タイムズ紙 2020年12月4日付)

1月のジョージア州の決選投票で民主党が2議席を確保できるかは大きな焦点だ

「喜ばしいことだ」。ドナルド・トランプ大統領を敵視する人々は快哉を叫んでいる。「これで米国は正常に戻る」――。

 悲しいかな、そもそも米国がトランプ氏を背負い込む羽目になったのは、その「正常」のせいだった。

 パターンが確立したのはバラク・オバマ政権の時だ。

 ホワイトハウスを民主党が握り、連邦議会を共和党が支配する。大統領が何を提案しても、議会はことごとくはねつける。

 ことの詳細がどうであれ、ワシントンが立ち往生した時には、米国人はその責任を時の大統領に負わせることが多い。

 そして米国人はその次の選挙で、トランプ氏を大統領に選ぶことによって憂さを晴らした。

 共和党にしてみれば、この戦略が少なくとも一度は機能した。であれば、もう一度やってみない手はない。

トランプ党と化した共和党

 実際、共和党がこの戦略に立ち返ってジョー・バイデン次期大統領と対峙しようとすることは、ほとんど疑う余地がない。

 アーカンソー州選出のトム・コットン氏のような保守強硬派の上院議員には、選挙が盗まれたというトランプ氏の主張――超の字が付くほどトランプ氏に忠実なウィリアム・バー司法長官ですら、根拠がないと退けたスタンス――を繰り返すことが期待されるかもしれない。

 彼らは正真正銘のトランピアンだ。

 しかし、フロリダ州選出のマルコ・ルビオ上院議員が新大統領による閣僚人事に、指名承認公聴会が行われる前からケチをつけ始めるとなれば、話は全く違ってくる。