(英エコノミスト誌 2020年12月5日号)

大統領選の違法行為や警察官の暴力に対して抗議するベラルーシの人々(ミンスクで、11月30日撮影、写真:ロイター/アフロ)

選挙を盗んだ後、ベラルーシの独裁体制は異議を唱える市民を虐待している。

 緑色は屈辱を意味し、性的虐待やレイプの脅しがあるかもしれない。

 これはドレッドヘアや長髪にしたり、ピアスをしたりしている若い男性向けの仕打ちだ。

 黄色いペンキは、体制に疑問を投げかける人や機動隊と言い争う人に塗られた時には、殴打されることを意味する。

 逃げようとしたり、逮捕に抵抗したりした人は赤いペンキをかけられ、障害が一生残るようなひどい拷問にかけられる。

 過去26年間、アレクサンドル・ルカシェンコ氏に支配されてきたベラルーシでは、受刑者の色分けは、ごく普通の慣行だ。

 ベラルーシの非政府組織ナシュドムによると、目新しいのは、またしても不正な選挙が実施された後、ルカシェンコ氏が自らを大統領と宣言した8月以降、同氏の手先が色分けシステムを使い、何千人もの平和的なデモ参加者に対する残虐行為を体系化したことだ。

国家ぐるみの残虐行為

 色分けは、国家テロと国家的な抵抗運動双方の規模を示す証左だ。

 過去4か月間で、3万人以上が身柄を拘束され、およそ4000人が拷問にかけられたと主張している。

 裸にされ、至近距離からゴム弾で撃たれた人もいれば、警棒を肛門に突っ込まれたり、悪党の集団に投げ込まれて、さらに殴打されたりした人もいる。

 被害者は国営テレビでさらし者にされ、屈辱を与えられた。

 一部の人は恐怖のあまり服従し、架空の罪を犯したことについてテレビで謝罪することを強いられた。