昨年のサイバーマンデー。アマゾンフルフィルメントセンター(写真:ロイター/アフロ)

 米国では感謝祭翌日(11月27日)のブラックフライデーのオンライン小売支出額が前年比21.6%増の約90億ドル(約9400億円)となり、過去最高を更新したと、米CNBCが米アドビの調査結果を基に報じた。

店頭販売が落ち込む一方ネット好調

 1日のオンライン支出額として2019年のサイバーマンデー(感謝祭明けの月曜日)に次ぐ金額だという。今年のブラックフライデーのオンライン支出は1分当たり630万ドル(約6億5000万円)あった。

 また、スマートフォンからの支出が同25.3%増の36億ドル(約3740億円)となり、全体の4割を占めたとする。

 例年通り、ゲーム機やスマートフォン、AIスピーカーなどのスマートデバイス、テレビなどがオンラインの人気商品。しかし今年は、新型コロナウイルスの影響で外出を控える人が増え、食料品や衣料品、アルコール類などの従来実店舗で購入される商品もネットでよく売れたという。

今年のサイバーマンデー、最大1.3兆円に

 米調査会社リテールネクストによると、今年のブラックフライデーの客足は昨年に比べて48%減ったという。実店舗での支出額は30%減。とりわけ衣料品や靴、宝飾品の落ち込みが激しく、いずれも前年比で50%以上減少したという(米ウォール・ストリート・ジャーナル)。

 一方、今年の年末商戦はオンライン販売の好調がまだ続きそうだと指摘されている。

 アドビによると、毎年、オンラインの支出額がブラックフライデーを上回るサイバーマンデー(今年は11月30日)は、前年比15~35%増の108億~127億ドル(約1兆1220億~1兆3200億円)となり、過去最高を更新すると見通しだという。