ニューヨークのAmazonBooks(写真:ZUMA Press/アフロ)

 米アマゾン・ドット・コムは、年末商戦が本格的に始まるのを前にEC(電子商取引)商品の店頭受け取りサービスを拡充していると、米CNBCが報じている。

「サプライズを台無しにしないために」

 直営の書店「Amazon Books」や売れ筋商品を集めた「Amazon 4-star」、食品スーパー「Amazon Fresh」などの実店舗の中に受け取り専用のカウンターを設置。注文時に配達先として最寄りの店舗を選ぶように促している。

 また、「Amazon Hub」と呼ぶ、セルフサービス式キオスクと有人の受渡カウンターも協力店舗内や集合住宅内に設置。これらの施設でも商品を受け取れると案内している。

 アマゾンは声明で、「今年は特別な年。新型コロナウイルスの感染拡大で皆が外出を控える中、家族などの大切な人へのプレゼントを秘密にしておくのは難しい。サプライズを台無しにしないためにも利用してほしい」と説明している。

 アマゾンには、複数回の注文を1つの梱包にして指定曜日に届ける「Amazon Day」と呼ぶサービスもある。その目的は、配達回数や使用段ボール箱の量を減らし、地球環境に配慮すること。だが、この配達オプションもサプライズ品の受け取りに向いており、積極的に活用するようにと勧めている。

年末売り上げ最大5.2%増、EC30%増へ

 こうしてさまざまな配達方法を用意するのは、物流の逼迫が予想されるからだと、CNBCは報じている。「ラストマイル」と呼ばれる、物流最終拠点から顧客宅までの配送負担の軽減を狙っているという。