(英フィナンシャル・タイムズ紙 2020年10月21日付)

新型コロナウイルス感染症による景気悪化を防ぐために各国の政府はお金の出し惜しみだけは絶対にしてはならない

 新型コロナウイルス感染症「Covid-19」にかかった患者の多くは、当初の感染が治った後も衰弱性の症状が残る。

 これが「ロングCovid」だ。

 人間の健康について言えることは、経済にも当てはまる恐れがある。

 新型コロナのパンデミックは世界に深刻な恐慌をもたらすだけでなく、何年も続く衰弱を後に残す公算が大きい。

 長患いになる「経済Covid」の脅威に立ち向かうためには、政策立案者は2008年の金融危機後のように支援策を早計に打ち切るミスを繰り返すことを避けなければならない。

 危機の今後の展開については依然多くの不確実性が残っているとしても、この危険はリアルだ。

 何より、Covid-19がどれほど早く制御されるか、そして完全に封じ込められるかどうかが分からないからだ。

すでに分かっている経済的コスト

 だが、パンデミックの経済的な影響については、すでに多くのことが分かっている。

 とてつもなく大きな世界的景気後退をもたらしたこと、若者、スキルを持たない労働者、マイノリティー(少数派)、働く母親にとって、経済的なコストが特に大きかったこと、教育を甚だしく阻害したことが分かっている。

 さらに、国際通貨基金(IMF)が指摘したように、「9000万人近い人が今年、1日当たりの所得が1.90ドルを下回る極貧の分類に陥る」可能性があることも分かっている。

 生産物に対する需要が激減したか、ロックダウンを強いられたために、多くの企業が打撃を受けていることが分かっている。

 今多くの経済国に襲い掛かっている感染の第2波は、この打撃を一段と悪化させるだろう。