(英エコノミスト誌 2020年10月3日号)

自身の政策について講演するジョー・バイデン氏(10月2日、ミシガン州で、写真:ロイター/アフロ)

ジョー・バイデン氏は米国経済についてもっと果断に、野心的になるべきだ。

 11月3日投票の米大統領選挙に向けて、2人の候補者が9月末、初めての討論のリングに上った。

 ドナルド・トランプ大統領はこれを口げんかに持ち込もうと画策し、選挙のプロセス自体の有効性にまでパンチを繰り出した。

 これに対して民主党大統領候補のジョー・バイデン氏は、この国が膝を屈した責任はトランプ氏にあるとジャブを打ち続ける。

 するとトランプ氏は、これでノックアウトにしたいとの思いから、バイデン氏は弱虫なので、政府を劇的に大きくして企業をマヒさせる左派の計画に屈するだろうと批判した。

 米国の企業経営者の一部には、バイデン政権になるとまさにそのような左傾化が進むとの恐怖感が広がりつつある。

 しかし、本誌エコノミストが最新号の特集記事で論じているように、その告発は的外れだ。

 バイデン氏は、左派のユートピア的な考え方を退けている。

 税制や歳出についての提案は妥当なものだ。これらの提案は、政府が少ししか大きくならないことを示唆しており、劣化したインフラや気候変動、小企業が直面している苦難といった米国の真の問題に取り組む試みにもなっている。

 実際、バイデン案の欠点は、規模や対象範囲が不十分な分野がいくつかあることだ。