新型コロナウイルス感染症を侮ると後悔することになる

 春3月、新型コロナウイルス感染症が全世界的な伝染病として蔓延し始めました。それから半年が経過しました。

 その間、はっきり分かってきたことがいくつかあります。

 それと並行して、日本国内には「いいかげんんしてくれ!」というコロナ厭世の気持ちとともに、新しい生活習慣を悪く誤解した「コロナ馴れ」も充満しつつあります。

「シルバーウィーク」にインバウンド再活性化を促す動きもみられますが、典型的なコロナ弱者である高齢者をハイリスクな状況に置く可能性があります。

 9月最終週から10月にかけての患者や死者数の推移を慎重に見守る必要があるでしょう。

 本稿では、一番重要な「新型コロナウイルスは、決して罹患すべきでないウイルスである」ということを、コロナ半年を1期として、何よりも第一に強調しておきます。

「新型コロナは弱毒性」という、まだこの病気の本質が今より明らかでなかった時期に抱かれた誤解を基に、「コロナは風邪のようなもの、怖るるに足らず」とか「社会が集団免疫を獲得するのを待つべき」といった議論が、一定以上広まっています。

 欧州で「ロックダウン」を実施しなかったスウェーデンのコロナ対策が、賛否両論から議論されています。

 こうした方式をもっぱら経済性の観点から評価するようなことがあれば、一国を傾けかけない、大きな過ちを犯す可能性があることを合わせて最初に指摘しておきます。

 コロナから半年、だんだんと見えてきた実態をビッグデータの稜線から追ってみましょう。