(英フィナンシャル・タイムズ紙 2020年9月11日付)

QアノンのTシャツを着てトランプ大統領を応援すsる人(9月5日ジョージア州で、写真:ロイター/アフロ)

 テロという単語を耳にしたら、ほとんどの米国人はすぐにイスラム過激派のことを思い浮かべるだろう。この9月11日は、2001年の同時多発テロから19年目にあたる日だった。

 実を言えば、今日の米国がもっと心配しなければならないのは、極右勢力による脅威だ。

 米国で昨年発生したテロの3分の2はホームグロウン(自国育ち)の極右過激派によるものだった。今年1月から5月までに限って言えば、この割合は90%に跳ね上がる。

陰謀論信仰集団と軽視されるが・・・

 そうしたテロの多くは過激なカルト「Qアノン」から直接、あるいは暗黙のうちに触発されたものだ。

 傍流の陰謀論信仰集団と軽視されることが多いが、このレッテルはUFO(未確認飛行物体)を探すのが好きな人や、ダイアナ妃は英国王室に殺害されたと考える人たちに取っておくべきだろう。

 米連邦捜査局(FBI)が結論づけているように、Qアノンは「国内テロの脅威」の要素をすべて備えている。

 比較可能なほかの脅威とは対照的に、Qアノンには国内の有力者も共感を示している。

 明言してはいないものの、ドナルド・トランプ大統領もその一人だ。

 この集団の奇想天外なカルト教義を大統領が詳しく知っているかどうかは、この際関係ない。トランプ氏はQアノンの教義をリツイートし、Qアノンからの支持を歓迎している。