連載「実録・新型コロナウイルス集中治療の現場から」の第15回。PCR検査数をめぐり対照的な方針をとるニューヨークと日本。その発想の違いとは? 讃井將満医師(自治医科大学附属さいたま医療センター副センター長)と加藤友朗医師(コロンビア大学医学部外科教授)の特別対談・第2弾をお届けする。

「ニューヨークで安全の担保に用いられているのは拡充されたPCR検査です」

 前回、加藤友朗コロンビア大学医学部外科教授は、「ニューヨークは徹底した検査で新型コロナウイルス感染症の感染拡大を抑え込んだ」という日本の報道は間違いで、感染爆発を収束させたのは厳格なロックダウンと自宅待機によると指摘しました(第14回参照)。一方で、経済活動再開後の現在、感染者数の再増加を抑え込んでいる背景には、人口当たり世界最多のPCR検査数があるとも述べました。それはいったいどういう意味なのでしょうか?

 今回は、PCR検査をめぐって讃井將満教授と加藤友朗教授が意見を交換します。

●加藤友朗(かとう・ともあき)
 コロンビア大学医学部外科教授。東京都生まれ。東京大学薬学部、大阪大学医学部を卒業後、1995年渡米。生体外腫瘍切除、多臓器移植、小児および成人の肝臓移植、肝胆道外科における世界的第一人者。