(英フィナンシャル・タイムズ紙 2020年8月14日付)

ルーズベルト大統領が亡くなった家に掲げられたパネル

 ナンシー・ペロシ下院議長が世界に向かって、2020年の米大統領選挙の行方を決める役目は米国民に任せるよう告げた時、その念頭にあったのはロシアと中国だった。

 ペロシ氏は、米国が収集した情報はロシアと中国がすでに選挙プロセスに干渉しようとしていることを示していると指摘した。

 米大統領選の結果に大きな利害があると考えているのは、米国の敵ばかりではない。地球の隅々の政治家と政策立案者は何カ月も前から選挙戦を注視してきた。

 それには、もっともな理由がある。

 11月の選挙は世界にとって、1930年代のフランクリン・デラノ・ルーズベルトの勝利以来、どの選挙よりも重大な結果をもたらすからだ。

 遠くからながめると、これは2部で構成される選挙のように見える。

 第1部では、米国民は向こう4年間、誰に統治してもらいたいかを選ぶ。

 第2部では、米国は関与か撤退か、世界的なリーダーシップを維持したいか、それとも深まる国際的混乱を前にして傍観していたいかを決める。

 好意的なFOXニュースと敵対的なCNNが何らかの指針になるとすれば、第1部はドナルド・トランプ大統領の人格が唯一の争点になる。

 トランプ氏は正真正銘の労働者階級の擁護者なのか、それとも米国の民主主義の創設の理念を脅かす危険なデマゴーグ(扇動家)なのか、ということだ。