中国・上海の日系スーパーで行われていたキユーピーの特設販売(筆者撮影)

(花園 祐:中国在住ジャーナリスト)

 筆者はかれこれ10年近く中国で生活していますが、海外で生活していると、日本に住んでいたらまず気が付かなかったであろう日本の意外な特徴に気づくことがあります。つい最近も、「日本って実は調味料が異常に豊富な国なのではないか?」という新たな事実に気が付きました。

 少なくとも中国と比較した限りでは、日本で市販されている調味料の種類はきわめて数が多くバラエティに富んでいます。

 特に、料理にかけて使うソースやドレッシングといったテーブル調味料においては、ひょっとしたら世界屈指の水準にあるのではないかと思われるほどです。

 そこで今回は、家庭で使われる日本の調味料がいかに豊富であるかについて、中国人の意見も交えながら見ていきたいと思います。

生野菜を食べない中国人

 その事実に気が付いたのは、筆者が上海市内のスーパーで何気なくサラダドレッシングの陳列棚を見ていた時です。商品のほぼすべてが外国メーカー製で、中国メーカー製のドレッシングがないのです。

 それもそのはずと言うべきか、そもそも中国では生野菜を食べる習慣がありません。生野菜サラダを食べ始めたのはほんの最近で、それも沿岸部の大都市における一部の中国人だけです。