(英エコノミスト誌 2020年8月8日号)

英国のオックスフォード大学

大学は、何を、どう教えるのか再考する必要がある。

 普通であれば、夏の終わりには、新興国の空港が不安そうな面持ちの18才の若者でいっぱいになる。富める国の大学に進み、新しい生活を始めようとする学生たちだ。

 その数が年当たり500万人を超えていることは、グローバル化の功績の一つだ。学生は世界を見聞きし、大学は高額な学費を支払ってくれる顧客を新たに受け入れる。

 しかし、今年は飛行機が飛ばず、国境が閉鎖されているため、こうした留学生の移動がパンデミックの最新の犠牲者になりそうだ。

 新型コロナウイルス感染症「COVID-19」は、学生たちの暮らしも困難なものにしている。

 多くの学生は、不便な時間に実家のリビングにストリーム配信される講義を受けるか、それともある程度普通の生活が戻るまで仕方なく勉学を後回しにするか、どちらかを選ばねばならない。

 大学にとっては大惨事だ。

 外国人留学生からの収入がごっそり失われるだけでなく、キャンパスライフが感染を拡大させることから、今後の大学運営のあり方まで変えなければならない。

 とはいえ、この災難には良い面もあるかもしれない。

 政府からの補助金と大学サービスの需要拡大を背景に、大学は何年もの間、学生と社会の双方に利益をもたらす可能性がある変化に抗うことができたが、それができなくなる日が近々来るかもしれないのだ。

 高等教育はブームを謳歌してきた。