(英フィナンシャル・タイムズ紙 2020年7月25日付)

ドローンの生産では世界のどの国にも中国にはかなわない

 昨年、パリのノートルダム寺院で火災が発生した時、炎の近くを飛ばすために中国製ドローン(無人小型機)が投入された。

 ドローンは消防隊に映像を送り、消防士がホースを向ける方向を定めるのを助け、究極的に寺院の構造を残すことができた。

 ドローンの配備は中国で国産技術の大成功として称賛された。だが、この物語には別の側面があった。

 ドローンを飛ばす前に、フランス当局は平時に中国製ドローンがパリの空を飛ぶのを禁止する規制を解除しなければならなかったのだ。

 技術と許可の間に存在するこの二項対立は極めて重要だ。

 中国の技術は最近、往々にして世界一流だが、中国の有力企業はいまだに国外の市場では取るに足らない存在だ。

 そして今、中国企業が世界的な野望に乗り出すなかで、西側諸国は急激に対峙の壁を築いている。

 二極分化した世界が形成されつつあると言うアナリストもいる。

 一方の極の周辺に集まっているのは、中国の技術と中国企業の莫大な投資を歓迎する国々だ。

 もう一方の極の周辺に位置するのは、程度の差こそあれ、慎重な扱いが必要な中国の技術と投資と見なされているものに扉を閉ざしていく米国主導の西側諸国だ。