中国・新疆の自然

(福島 香織:ジャーナリスト)

 7月20日、米国商務省が11の中国企業に対して、新疆ウイグル自治区のウイグル人への人権侵害を理由とした制裁を発表した。

 すでに米財務省は陳全国(新疆ウイグル自治区書記)ら中国共産党高官に対する経済制裁を発表している。米トランプ政権はそれに続いて、ウイグル人権問題がらみの、さらに一歩踏み込んだ対中制裁を実施する。

 トランプは先日「香港自治法」にも署名し、香港の人権侵害に関与した中国高官や金融機関への制裁に着手した。これは世界の企業が、これから中国の人権問題にどのような価値観で向き合うかを問われながら、ビジネスの場所と相手を選択しなければならない時代に入ったことを示す。日本企業に覚悟はできているだろうか?

立て続けに制裁行動を発動するトランプ政権

 米国商務省 産業・安全保障局(BIS)は7月20日、新疆ウイグル自治区におけるウイグル人に対する大規模な拘留や強制労働、もしくは生体認証データや遺伝情報の強制収集、解析などに関わった中国企業11社を輸出管理規則(EAR)に基づくエンティティリストに新たに載せ、事実上の禁輸措置を発令した。

 ウィルバー・ロス商務長官は「北京は強制労働やDNAの強制解析などを使って、その公民であるウイグル人らを弾圧している」と中国共産党を譴責(けんせき)。さらに「今日の制裁行動は、米国の商品と技術が中国共産党のムスリム少数民族の弾圧に利用されないための措置だ」とその重要性を訴えた。