(英フィナンシャル・タイムズ紙 2020年6月26日付)

プーチン大統領はロシアにとってのリスクが東にあることを気づいているのだろうか

 ロシアのウラジーミル・プーチン大統領が、さらに15年間その座にとどまる選択肢を自分に与えることを提案している。

 制度改正が通った場合、プーチン氏はその時間を西側に拳を振り上げ続けることに使うかもしれない。

 あるいは逆に、冷戦時代の思考の枠組みから抜け出し、盟友の中国がロシアの国力に挑んできていることを認識し始める可能性もある。

 これまでのプーチン大統領の外交政策は、戦略的ではなく戦術的だった。

 その目標は、体裁を取り繕うことだった。大統領が統べているのは、衰退期に入っているのに国際問題に対処する場で上座を譲ることには消極的な国だ。

 それ自体は特段珍しいことではない。

 かつては英国の首相たちが、周囲で大英帝国が解体されつつあった時に、自分たちは世界の「三大大国」の一角だという考えにしがみついていた。

 しかし、どこかの段階で、見栄を張り続けることはできなくなる。

 プーチン氏は国内における地位を、国際社会でのロシアの威信を取り戻すという公約の上に築いてきた。

 とりわけこだわってきたのは、ロシアを米国に匹敵する国として認知させることだった。