重労働の介護現場だが、徐々にデジタルトランスフォーメーションが進みつつある

 皆さんは「介護」や「介護士」という言葉を聞いて、どのようなイメージを思い浮かべるだろうか。

 大変な肉体労働で、給料も高くない──といったネガティブなイメージを持つ方も少なくないだろう。だが、介護の現場ではデジタルトランスフォーメーション(DX)が起きつつある。その主役が介護ロボットの普及だ。

 ロボットという言葉から、鉄腕アトムやドラえもんのような姿を思い浮かべるかもしれないが、現在の介護ロボットは、利用者がベッドから車いすへ移る動作を助けたり、歩行を補助したりするような機器だけでなく、センサーによる見守りシステムや介護記録を支援するソフトウェアまで、幅広いカテゴリーを指す言葉として厚生労働省や経済産業省から定義されている。