(英エコノミスト誌 2020年6月20日号)

国連を弱体化させることは世界にとって良いことでは決してない

 今から75年前、米サンフランシスコで50カ国の代表が国際連合(国連)を設立する憲章に署名した。

 各国はポーランドのために空欄を残し、同国は数カ月後に署名して51カ国目の設立メンバーになっている。

 いくつかの面で、国連は期待を上回る成果を上げてきた。

 第1次世界大戦後に立ち上げられた国際連盟とは異なり、今でも存続している。

 旧植民地の独立が進んだこともあり、加盟国の数は193カ国に増えた。第3次世界大戦も起こっていない。

 それでもなお、国連は悪戦苦闘している。

 世界貿易機関(WTO)や核兵器不拡散条約(NPT)など、カオスから秩序を作り出すのに役立てようと設けられた多くの関連機関も同様だ。

 国連を軸とするこのシステムは今、内部の諸問題や、中国の台頭に対処しようとする世界的な努力に加え、ある国による役割の放棄――さらには反感――に特に悩まされている。

 その国とは、国連システムの主たる設計者でありスポンサーでもあった米国だ。

 世界の秩序に対する脅威はどの国にとっても負担になる。米国も例外ではない。