緊急事態宣言に伴う外出自粛の影響が本格化した4月以降の経済指標がほぼ出揃った。予想通り、消費市場は壊滅的な状況となっており、4~6月期GDP(国内総生産)の激しい落ち込みは不可避といってよいだろう。ただ、これは以前から予想されていたことであり、市場の関心は次の感染拡大フェーズにシフトしている。再び感染が拡大した際、今回と同じ対策を取れば、経済への影響はさらに深刻になる。一方で、外出自粛を緩くすれば、感染が一気に拡大するリスクを抱えることになる。どのあたりでバランスを取るのか難しい選択を迫られるだろう。(加谷 珪一:経済評論家)

事前の予想通り、4~6月期は壊滅的な状況

 総務省が2020年6月5日に発表した4月の家計調査は、予想通り、大幅な落ち込みとなった。2人以上の世帯における消費支出(実質)は26万7922円と、前年同月比で11.1%減、名目値も11.0%減となった。物価が大きく動いていないので、消費支出がそのまま11%減ったと考えてよいだろう。

 家計調査は需要側の統計だが、供給側の統計である経済産業省の商業動態統計でも似たような結果となっている。4月の商業販売額は前年同月比16.0%減となっており、このうち小売業は13.7%減、卸売業は17.3%減だった。モノが売れなくなればメーカーは生産を抑制することになるが、4月の鉱工業生産指数(速報値)は原指数で前年同月比14.4%減だった。