アマゾン、イメージ画像(写真:ZUMA Press/アフロ)

 米CNBCによると、米アマゾン・ドット・コムは特別セールの開催を計画しているという。最終的な詳細は策定中だが、6月22日から1週間~10日程度のオンラインイベントを計画しており、出店業者に参加を呼びかけている。

 CNBCが入手したという出店業者宛ての案内には、「ファッション・サマーセール・イベント」と記し、あらかじめ30%以上の値引き商品をアマゾンに提示するように求めているという。

 どのようなオンラインイベントになるのか、対象顧客は有料プログラム「プライム」の会員に限定されるのか、といったことは分かっていない。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大で打撃を受けた出品業者に販売促進の機会を与える大掛かりなイベントになりそうだと、CNBCは伝えている。同時にこれは、アマゾンの夏季販売戦略の大きな変更を意味するという。

「プライムデー」を9月に延期

 アマゾンは、売り上げが減少する夏場の販売促進策として2015年から7月にプライム会員向けの大型セール「プライムデー」を開催している。当初24時間のイベントだったが、年々規模を拡大し、昨年は米国やカナダ、英国、ドイツ、フランス、インド、日本、中国、オーストラリアなどの18カ国で48時間開催。世界で1億7500万個の商品を販売し、年末商戦の「ブラックフライデー」と「サイバーマンデー」の販売実績を上回った。

 アマゾンは販売額など具体的な実績について明らかにしないが、昨年は世界総販売額が前年比70%増の71億6000万ドル(約7800億円)になったと、ネット通販業界の専門誌インターネットリテイラーは推計している。

 ただ、ロイターは4月、新型コロナウイルスの影響でアマゾンが延期を検討していると報じた。また、米ウォールストリート・ジャーナルは5月、アマゾンがプライムデーの9月開催を決めたと報じた。新型コロナウイルス感染拡大の影響で倉庫業務が逼迫しており、延期を余儀なくされたという。