アカデミー賞授賞式のトム・ハンクス。ドルビーシアター(写真:Richard Shotwell/Invision/AP/アフロ)

 米CNBCによると、米アップルは、ソニーの米映画子会社、ソニー・ピクチャーズエンタテインメント(SPE)から新作映画の配信権を7000万ドル(約75億4000万円)で取得したという。

トム・ハンクスが脚本と主演を務めた新作映画

 米人気俳優のトム・ハンクス氏が脚本と主演を務めた、第2次世界大戦時の戦艦が舞台の『グレイハウンド』という作品。アップルは同作品を15年間、自社の有料動画配信サービス「AppleTV+」で配信する権利を得たと、事情に詳しい関係者は話している。

 同作品は今年6月の劇場公開が予定されていたという。しかし、新型コロナウイルスの影響で映画館が閉鎖され、上映が困難な状況だった。ソニーは、動画配信大手の米ネットフリックスにも話を持ちかけたが、アップルがより高い金額を提示し、権利を得ることになったという。

 ソニーはアップルからの7000万ドルで制作費の5000万ドルを回収できるという。ただし、ソニーは中国での配信権を保持しており、ゆくゆくは同国で劇場上映する可能性があると、関係者は話している。

アップル、サービス事業に注力

 スマートフォンの普及に伴い、主力「iPhone」の販売がかつてほど伸びなくなった今、アップルはサービス事業に力を入れている。