(英フィナンシャル・タイムズ紙 2020年4月27日付)

米ハーバード大学

 至る所でバブルが崩壊している。

 米国が誇る最も名高い輸出――高等教育――もその影響を免れない。

 大学は、陸に上がったクルーズ船のようなものだ。食べ放題のビュッフェと大量のビールがあるが、ソーシャル・ディスタンシングを実行する術がほとんどない場所だからだ。

 多くの大学は秋以降までオンライン授業を行うことを検討している。だが、そのためには大半の大学には買う余裕のない追加の設備が必要になる。

 新型コロナウイルスの騒ぎの前でさえ、格付け大手ムーディーズ・インベスターズ・サービスが追跡している大学の3割は赤字経営で、公立大学の15%は90日分未満の手元資金しか持っていなかった。

 そして今、大学が閉鎖され、収入が減少し、基金の投資が急減しているうえに、物理的な対面教育からバーチャル(仮想)教育へシフトする追加の負担が生じた結果、ムーディーズは教育セクター全体の格付けを「安定的」から「ネガティブ」へ引き下げた。

 米国教育委員会(ACE)は、高等教育機関の収入が来年度に230億ドル減少すると考えている。

 4月下旬に実施された調査では、大学総長(学長)の57%が人員のレイオフを計画していると答えていた。

 半数が一部の講義要目を統廃合すると話し、64%は長期的な財務の継続性が最も差し迫った問題だと答えている。

 米国の大学は世界一級だ。