投票日の4月15日、出口調査の結果を見守る与党陣営。前列中央が李洛淵(イ・ナギョン)前首相(写真:AP/アフロ)

 4月15日に行われた韓国総選挙で与党・共に民主党が過半数を超える180議席を獲得し勝利した。

 最側近だった曺国(チョ・グク)元法相のスキャンダルで支持率を落とし、経済政策の失敗や北朝鮮問題で暗礁に乗り上げていた文在寅政権にとっては、まさに神風が吹いたような結果だったといえよう。

 圧勝を呼び込む要因の一つとなったのがコロナ危機、そして選挙戦で喧伝された「100年親日清算」などの反日スローガンであった。

 特に日韓関係にとって暗い影を落としそうなのが、反日市民団体の“ドン”が当選したことだった。

挺対協の尹美香が当選

 今回の選挙では、与党陣営の立候補者として挺対協(現・正義記憶連帯)の前代表、尹美香(ユン・ミヒャン)氏が立候補していた。尹氏は与党サイドが作ったミニ政党「共に市民党」の比例名簿の7位に登録され当選、晴れて国会議員となったのだ。

 挺対協は言わずと知れた元慰安婦の支援団体である。在ソウル日本大使館前で毎週水曜集会を主催している“反日”団体として日本ではその悪名を轟かせているが、長く代表を務めて来た尹氏は慰安婦問題で最も発言力のある女性と韓国内で評されてきた。

「与党サイドははじめ、太平洋戦争の遺族の中から立候補者を立てようと模索していた。ところが、与党サイドから最終的に選ばれたのが尹美香だった。遺族会の人たちは『これで歴史問題の解決は困難になってしまった』とみな頭を抱えています」