ロックダウンされたジャカルタへの出入りを制限する検問所の前に立つ兵士と警官(写真:AP/アフロ)

(PanAsiaNews:大塚智彦)

 新型コロナウイルスの感染拡大阻止に国を挙げて取り組んでいるインドネシアで、社会の間隙を縫うように、イスラム系テロ組織が活動を活発化させている。これに対し、治安当局による懸命の摘発が続いている。

 4月15日、スラウェシ島中部スラウェシ州の州都ポソ市内にある銀行前で銃撃戦が発生、地元警察官が男性2人を射殺する事件があった。事件後の捜査で、殺害された2人はスラウェシ島中部を主に活動拠点とするイスラム系テロ組織「東部インドネシアのムジャヒディン(MIT)」のメンバーとしてリストアップされていた2人であることが判明、テロ事件として捜査が続いている。

 地元紙などの報道によると、15日にポソ市内のマンディリ銀行支店前で警戒中の警察官に男性1人がバイクに乗って近付き銃を向けてきた。その後警察官ともみあいになり、男が拳銃を発砲して警察官が負傷した。近くにいた別の男が加わり負傷した警察官の武器を奪おうとしたが果たせず、男2人はバイクに乗って逃走しようとしたものの、警察官の発砲によりバイクで逃走を図った2人は射殺された。

 一連の経緯はマンディリ銀行に設置された監視カメラに逐一記録されていたという。

射殺時には手製の爆弾も所持

 射殺された男2人の身元を調べていた中部スラウェシ警察によれば、彼らはアリ、アブドラと呼ばれているMITのメンバーであるといい、2人の住居を家宅捜査して手製爆弾や銃弾などを押収した。また、負傷した警察官の容体は安定しているという。

 射殺された時、2人は自爆用の手製爆弾を所持していたことも判明しており、2人が警察官を襲って武器の奪取を試みるとともに、自爆テロを計画していた可能性が高いとして、警察はさらなる捜査とともにテロ事件への警戒を強めている。