(英エコノミスト誌 2020年3月7日号)

新型コロナウイルスへの対応で世界中の国が後手後手に回っている

パンデミックには医療のシステムだけでなく政府全体での対処が必要だ。

 これはルールに則ったフェアな戦いではないが、それでも多くの国々が直面する戦いだ。

 放っておけば、新型コロナウイルス感染症「COVID-19」のパンデミック(世界的な大流行)は5、6日おきに2倍に拡大する。

 本誌エコノミストの次号が出る頃には、理論上は、感染者数が今日の2倍に増えているかもしれないということだ。

 政府にはこの凄まじいスピードを遅くする力があるが、官僚組織が生きる時間とウイルスが生きる時間は同じではない。

 そして今のところは、世界中の政府が不意を突かれて浮き足だってしまっている。

 COVID-19の感染例は現在、85の国と地域で確認されている。1週間前は50だった。感染者の数は9万5000人を超え、死者も3200人に達したと記録されている。

 しかし、中国に出入りした人々の移動パターンに基づく本誌の分析を見る限り、数十人の感染者が見つかっている国の多くでは、ウイルスを持ちながら感染を確認されていない人が数百人は自由に動き回っていると見られる。

 イラン、韓国、イタリアはウイルスを他の国に広めている。