Waymoのロゴ(写真:AP/アフロ)

人材や技術、事業への投資を拡大

 米グーグル系の自動運転開発会社の米ウェイモは3月2日、米投資会社のシルバーレイク・パートナーズなどから22億5000万ドル(約2400億円)を調達したと明らかにした

 出資にはカナダの公的年金を運用する「カナダ年金制度投資委員会(CPPIB)」やアブダビの政府系ファンド「ムバダラ・インベストメント」も参加した。

 また、親会社の米アルファベットのほか、カナダの自動車部品メーカー「マグナ・インターナショナル」、米ベンチャーキャピタル「アンドリーセン・ホロウィッツ」、米自動車ディーラー大手「オートネーション」が追加出資した。ウェイモは調達した資金で人材や技術、事業活動への投資を増やしていくとしている。

11年の歴史を持つグーグルの自動運転開発

 ウェイモは、グーグルが2009年から取り組んでいた自動運転開発プロジェクトの技術を商用化する目的で親会社のアルファベットが2016年12月に設立した会社だ。

 2017年4月にはアリゾナ州フェニックスで「Early Rider Program」と呼ぶ自動運転車の公開試験プログラムを開始。交通ニーズや公共交通機関としての自動運転車の使い勝手などを調査し、2018年12月に米国で初めて自動運転車を使った商業サービス「Waymo One」を始めた。

 欧米自動車大手フィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)や英ジャガー・ランドローバーとも提携しており、デトロイトの自社工場で、クライスラーのミニバン「Pacifica(パシフィカ)」やジャガーのSUV「I-PACE」に自社の自動運転システムを組み込んでいる。

 また、2019年10月には、セイフティードライバーが乗車しない無人配車サービスの試験サービスをフェニックスで始めたと伝えられた。