例えば、サンダース氏は民間の医療保険を禁止するつもりだ(国民保健サービス=NHS=を大事にする英国も、そこまではやらない)。

 富裕層の資産は15年かけて半分に減らしたい。また、分別のある環境保護論者なら温室効果ガスを排出するフラッキング(水圧破砕法)に課税しようとするだろうが、サンダース氏はその手法に下劣な妥協のにおいを嗅ぎ取り、フラッキングを全面禁止する。

 さらにサンダース氏は、自分が「正しい者」であり続けるために目標までも犠牲にすることがある。

 例えば、大学の無償化は貧困緩和策としては自滅的だ。交付される補助金のほとんどは比較的裕福な人、あるいは今後そうなる人々の手に渡るからだ。

 また、正式な手続きを踏まずに国境を越えて米国に入ることを犯罪と見なさないことにしたり、移民・関税執行局(ICE)を解体したりすれば、国家が真っ先に負う義務を放棄することになる。

 それに、核エネルギーの利用を禁止すれば、二酸化炭素を排出しない経済を作り出そうとする自分自身の目標の妨げになる。

 国内の邪悪なライバルたちとの戦いに熱を上げるあまり、ライバルたちが敵視している外国の勢力に共感を示すことも多い。

 例えば、政治体制が社会主義を目指すと主張している限り、キューバやニカラグアの独裁者を甘やかす癖を見せている。

 米国が外国で力を行使することにも懐疑的だ。