(英エコノミスト誌 2020年2月29日号)

米国で吹き荒れるサンダース旋風。サウスカロライナ州ではジョー・バイデン候補に敗れたものの人気は根強い(写真:ロイター/アフロ)

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 悪い夢から目覚めたと思ったら、実はまだ眠っていて、悪夢がそのまま続いていることに気づかされることが時折ある。

 ドナルド・トランプ大統領の1期目という悪夢から米国を目覚めさせる人物として、民主党がバーニー・サンダース氏を選ぶことになれば(その可能性はますます高まっているように見える)、米国も同じ目に遭う恐れがある。

 サンダース氏はニューハンプシャー州の予備選挙で勝利を収め、アイオワ州でも勝利に近い結果を得た。ネバダ州ではほかの候補に大差をつけた。

 世論調査によれば、サウスカロライナ州でも優勢だ。カリフォルニアやテキサスを含む全米14州が代議員を割り当てる3月3日の「スーパー・チューズデー」になれば、サンダース氏は誰も追いつけないような大差を確保するかもしれない。

 民主党の穏健派は、サンダース氏を大統領候補に指名したら本選で勝てないと危惧している。

 本誌エコノミストは、大統領選挙がサンダース氏かトランプ氏かという構図になったら、どちらに転んでも良いことがない選択を米国民が強いられることになると危惧している。

 本誌が経済の問題をめぐって自称社会主義者と意見を異にしたところで驚く人はいないだろうが、それはほんの始まりにすぎない。

 サンダース氏は自分こそが道徳的に正しいと確信しているために、手段より目標を優先する危険な傾向がある。

 また、この国ではトランプ氏が政治の場で人々の憎しみを煽り立ててきたことから、サンダース氏が当選すれば憎悪がさらに強まるだろう。