新型ウイルスは金正恩委員長の「虎の子」を襲うのも時間の問題

感染死亡者5人の遺体を極秘処理

 中国・武漢に端を発した新型コロナウイルス(以下新型ウイルス)は東アジアのジオポリティクスを一夜にして変貌させ始めている。

 ワシントンの元米外交官W氏はことの深刻さをこう筆者に指摘する。

「新型ウイルスは習近平政権を根底から揺るがしている。中国を頼りにしてきた北朝鮮の金正恩王朝はいつ倒れるか分からなくなってきた」

「北朝鮮は例によって都合の悪いことは発表していないが、すでに新型ウイルスの被害は広がっているはずだ」

「米朝間の非核化交渉が暗礁に乗り上げて立ち往生の北朝鮮は、新型ウイルスへの直撃を受けてますます動けなくなってきた」

「新型ウイルスは皮肉なことに南北朝鮮を同時多発的に直撃している。韓国の文在寅政権による反日、反米路線が完全に裏目に出ている最中、中国で起きた新型ウイルスがとどめを刺した格好だ」

「韓国も北朝鮮同様、政権崩壊の危機を迎えかねない」

 W氏の話を聞いているさなか、ショッキングなニュースが飛び込んできた。

 ソウルに本社のあるウエブサイト「NKデイリー」が「北朝鮮で新型ウイルス感染者5人が死亡した」との速報を流したのだ。

 北朝鮮内のニュース源から携帯電話により中国経由で伝えてきた。